更年期のイライラ、うつ、意欲低下で処方される「向精神薬」とは

admin 更年期

 

家事や仕事、人間関係…日々多くのストレスにさらされている女性の心は、更年期にさまざまな不調があらわれることがあります。特に更年期には、エストロゲンが減少するため、ストレスに弱くなって感情のコントロールができないこともあります。

ストレスが重なって気分がすぐれず、症状が長引く場合には、向精神薬が有効です。

 

更年期の心の不調で処方される向精神薬

更年期には、ほてり、のぼせ、腰痛、頭痛といった身体の不調のほか、イライラ、うつ、意欲低下、不安感などの心の不調があらわれることがあります。

のぼせやほてりは、アロマテラピーで症状が軽減されることがありますし、顔の多汗には、顔に使える制汗剤が効果的です。

 

でも、更年期の不調のなかでも特に心の不調が重い場合には、不調をやわらげる向精神薬が有効なことがあります。

 

効果があらわれるのは1か月前後

向精神薬を服用しても、すぐに効果があらわれるわけではありません。

症状が軽くなったり、また元の不調に戻ったりといったことを繰り返しながら、徐々に改善に向かっていきます。

一般的には、1か月前後で効果があらわれます。

この時「もう治った」と自己判断で薬の服用をストップしてしまう人もいますが、急に服用をストップしてしまうと、症状がぶり返してしまうことがあります。

自己判断ではなく、医師の指示に従って服用するようにしましょう。

 

ずっと飲む必要はない

向精神薬は、半年から数年にわたって、じっくりと時間をかけて効果があらわれます。

症状が落ち着いてきたら、医師のアドバイスに従ってライフスタイルを見直していきましょう。

向精神薬と効くと、「習慣化してしまうのではないか」「副作用があるのではないか」と不安を感じることもあるかもしれませんが、上手に使用すれば、辛い心の不調を短期間で改善することができます。

 

向精神薬の種類

向精神薬としてよく用いられるのは、抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬などです。

向精神薬を服用していて、胃のむかつきやだるさを感じたり、頭痛などの症状がひどくなった時には、必ず医師に相談して、薬の量を調節したり、種類を変えたりしてもらいましょう。

 

抗不安薬

ストレスが重なって気分が晴れず、漠然とした不安感やイライラ、緊張感を感じて辛い場合には、抗不安薬が有効です。

 

抗不安剤とは、不安や緊張をやわらげる薬で、精神安定剤、マイナートランキライザーとも呼ばれることがあります。

商品名は、「リーゼ」「ソラナックス」「ワイパックス」「デパス」などです。

 

抗うつ薬

更年期には、気分が落ち込む状態が続き、時には家事や仕事ができなくなったり、人に会うのすら億劫になってしまうことがあります。

このような症状には、セロトニンやノルアドレナリンの働きを高める抗うつ薬を使うと、症状が改善され、気分が楽になることがあります。

 

抗うつ薬にはさまざまな種類がありますが、大きく分けて「SSRI」「SNRI」「三環系・四環系抗うつ薬」の3種類に分けられます。

 

○「SSRI」

「SSRI」とは、セロトニンの濃度を高めて不安や抗うつ症状をやわらげる向精神薬です。嘔吐、便秘などの副作用があらわれることがあります。

商品名は、「パキシル」「デプロメール」「レクサプロ」などです。

 

○「SNRI」

「SNRI」とは、セロトニンとノルアドレナリンの高度を高め、意欲低下を改善する抗うつ薬です。SNRIも嘔吐、便秘、眠気などの副作用があらわれることがあります。

商品名は「トレドミン」「サイバルタ」などです。

 

○「三環系・四環系抗うつ薬」

「三環系・四環系抗うつ薬」とは、不安感、睡眠障害などの改善に用いられる向精神薬です。口の渇き、便秘、体重増加などの副作用があらわれることがあります。

商品名は、「トフラニール」「アナフラニール」「アモキサン」「ルジオミール」などです。

 

睡眠薬

心配事を抱えたり緊張が続いたりして、なかなか寝つけなかったり、眠ってもすぐに目が覚めてしまうといった時には、睡眠薬が用いられます。

睡眠薬の主流は、ペンオジアゼピン系で、薬によって効果があらわれる早さや持続時間は異なります。翌日ふらつきを感じたり、日中に眠気を感じるなどの副作用があらわれることがあります。

商品名は、「マイスリー」「リスミー」「ロヒプノール」「ドラール」などです。

 

「更年期の心の不調で処方される向精神薬」まとめ

以上、更年期の心の不調で処方される向精神薬についてご紹介しました。

更年期世代で心に不調があらわれる人は、頑張り屋さんでまじめな人が多く、もう十分頑張っているのに「もっと頑張れるはず」「頑張れない自分が許せない」と自分を責めてしまう人が少なくありません。

更年期のうつは、エストロゲンの減少だけが原因ではなく、本格的なうつ病を発症していることもあります。とくに「死んでしまいたい」という気持ちに繰り返し襲われるようになったら、本格的なうつ病を発症している可能性があります。

うつ気分が続いてつらい時には、更年期の専門医に相談して、向精神薬を試してみるのもよいでしょう。