顔汗やホットフラッシュの悩みに対処!① 更年期の治療法「ホルモン補充療法」を受けられない人とは

  admin 更年期

更年期の治療法として効果的な「ホルモン補充療法」ですが、誰でも受けられるというわけではなく、いくつかの病気にかかっている人は、ホルモン補充療法を受けることはできません。
ただし、子宮頸がんや糖尿病など、ホルモン補充療法を受けられる病気があるにも関わらず、「ホルモン補充療法を受けられない病気」と誤解されている人も多いようです。

ここでは、ホルモン補充療法を受けられる人と受けられない人についてご紹介します。

 

更年期の治療法「ホルモン補充療法」とは

ホルモン補充療法とは、人間の身体に本来あるホルモンを、あるべき量に補充する治療です。
ホルモン補充療法を受けることで、ほてりやのぼせ、顔の多汗などの症状が改善されるほか、集中力や記憶力を維持したり、骨粗しょう症を予防したりすることも期待できます。

ホルモン補充療法については、乳がんのリスクが高くなるというデータが発表されたこともあり、「リスクがある」「副作用が怖い」と感じる方も多いようです。
けれども、最近では研究も進み、治療開始時にホルモン状態を測定し、適量を見極めて治療を受ければ、安全にホルモンバランスを整えることができて更年期の不調を改善できる治療法です。

「ホルモン補充療法」を受けられる人

更年期障害の不調を改善できるホルモン補充療法ではありますが、誰でも受けられるわけではなく、いくつかの病気の人は受けることはできません。
ただ、ホルモン補充療法を受けられないと誤解している病気の方も多いようです。
以下の病気に該当する人は、ホルモン補充療法を受けることができます。

・ 子宮頸がん
・ 糖尿病
・ てんかん
・ 軽度の肝臓病
・ 腎不全
・ パーキンソン病
・ 甲状腺疾患
・ 高コレステロール血症
・ 高血圧症

 

「ホルモン補充療法」で慎重に検討すべき人

乳房に良性のしこりがある人や、子宮内膜症の人は、ホルモン補充療法を受けることができない場合があります。医師とよく相談して慎重に検討しましょう。

 

乳房に良性のしこりがある人

乳房に良性のしこりがある女性は、ホルモン補充療法を受けることで乳がんのリスクが高まる可能性があります(※ただし、高まると断言できるだけのデータがあるわけではありません)。
乳房に良性のしこりがある女性は、定期的に検査を受け悪性のものではないことを確認しましょう。そして、ホルモン補充療法を受け始めてからも小まめに検査を行うようにしましょう。

 

子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮内膜の組織が異常な部位(直腸など)でみつかり、この部位からも出血してひどい月経痛を生じたり、月経過多になったりする病気です。
子宮内膜症は、エストロゲンによって刺激されるので、閉経とともに症状が改善されるケースがほとんどです。
ただ、ホルモン補充療法がこの病気を再発させる可能性もあります。
子宮内膜症でホルモン補充療法を始めてから、月経過多や不正出血の症状があらわれた場合には、プロゲストーゲンを服用することで症状が軽くなる場合もあります。

 

子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍のことです。
子宮筋腫は、エストロゲンの影響を受けるため、ホルモン補充療法を受けることで大量の消退出血を引き起こしてしまうことがあります。
ただしプロゲストーゲンを持続的に投与することで、子宮筋腫が大きくならないようにすることもできます。

 

胆石

ホルモン補充療法を受けると、胆石が大きくなる可能性があります。
胆石の経験がある人は、肝臓を通過するエストロゲンの量を減らすために、経口剤ではなく貼付剤を用いることで、リスクを回避することができる場合もあります。

 

「ホルモン補充療法」を受けられない人

乳がんや子宮内膜がんに該当する人は、病気が悪化する可能性があるのでホルモン補充療法を受けることはできません。

 

乳がん

乳がんには、エストロゲンの影響を受けるタイプと受けないタイプがあります。
エストロゲンの影響を受けないタイプの乳がんであれば、ホルモン補充療法を受けることができることもあります。
乳がんでも、ひどいほてりやのぼせ、多汗に悩んでいる人は、医師に相談して慎重に経過観察を行いながら、治療を受けることができる場合もあります。

 

子宮内膜がん

子宮内膜がんは、手術で子宮が摘出されて治療されますが、手術で子宮内膜がんが感知すると、更年期症状がひどくなることがあります。
このような更年期症状は、ホルモン補充療法による治療を受けなくても治せる場合もありますが、ホルモン補充療法を受けなければ治療できない場合もあります。
その場合には、ホルモン補充療法を受けることもできますので、医師に相談してみましょう。

 

肝臓病

重度の肝臓病の場合は、ホルモン補充療法を受けることはできません。
ホルモン補充療法で服用するエストロゲンは肝臓で分解されますが、この際に肝臓に大きな負担をかけてしまうからです。
肝臓病の治療を受け、肝臓が正常に機能をするようになれば、ホルモン補充療法を受けることができます。

 

血栓症

静脈血栓症は、遺伝である場合や栓友病という血液凝固疾患が原因であることもあります。
近親者に血液凝固疾患を発症した人がいる場合には、検査を受けてこれらの病気ではないことを確認することが大切です。

 

心臓病・脳卒中

心臓病・脳卒中を発症した人は、ホルモン補充療法を受けることは避けた方がよいでしょう。ただし、更年期障害の症状がひどい場合には、ホルモン補充療法について検討するのもよいでしょう。

 

「ホルモン補充療法を受けられない人」まとめ

以上、ホルモン補充療法を受けられる人、受けられない人についてご紹介してきました。
静脈血栓症、肝臓病、子宮内膜がんや乳がんなど、ホルモン補充療法を受けられない病気の種類が多くありません。正しい知識を持ち、信頼できる医師に相談しながら、自分に合った治療法を見つけていくことが大切です。