顔汗やホットフラッシュの悩みに対処② 更年期の治療法「ホルモン補充療法」の副作用とは

admin 更年期

更年期の治療法「ホルモン補充療法」を受けた女性のうち、3割程度の女性が副作用のつらさを理由に治療をやめています。ホルモン補充療法を検討中の方も「副作用があると聞くから…」と治療を躊躇している人も多いと聞きます。けれども、こうした副作用はホルモン剤の容量や種類を変えることで解決できることも多いものです。

 

更年期障害とは

40代後半から50代になると、卵巣の機能が低下してエストロゲンの分泌量が急激に低下していきます。女性ホルモンの分泌が変化すると自律神経にも影響を及ぼして、

さまざまな身体や精神的な不調が起こってきます。

このような更年期の不調を「更年期障害」と呼びます。あらわれる不調は、顔に汗をかく、イライラ、関節痛、頻尿、腰痛、不眠など人それぞれ多様です。

 

ホルモン補充療法とは

ホルモン補充療法とは、エストロゲンとプロゲストーゲン(黄体ホルモン)若しくは、エストロゲンのみを体内に補充する治療法です。

乳がんのリスクが高まるというデータが発表されたこともありましたが、現在ではさまざまな研究が進んでおり、副作用や発がん性のリスクも低くなっています。

 

ホルモン補充療法により、ほてりやのぼせといった更年期障害が改善されるほか、骨粗しょう症予防、心疾患の予防、安眠、集中力や記憶力の維持、物忘れやアルツハイマー病の予防などの効果が期待できます。

 

ホルモン補充療法の副作用

ホルモン補充療法を受けると、むくみ、イライラ、体重増加などの副作用などがあらわれることがあり、ホルモン補充療法を受けた女性のうち、3割程度の女性が副作用のつらさを理由に治療をやめています。

ここでは、ホルモン補充療法を受けることによってあらわれるさまざまな副作用とその原因についてご紹介します。

 

むくみ、吐き気、こむら返り

エストロゲン濃度が高くなると、むくみ、吐き気、こむら返りなどが起こることがあります。とくにホルモン補充療法を始めたばかりの女性には、こうした症状があらわれることが多いようです。

こむら返りは、運動したりふくらはぎのストレッチをしたりすることで軽くなります。吐き気がする場合には、薬を服用する時に水を多めに飲むことで良くなる場合があります。3カ月以上たってもこれらの症状が消えない場合には、エストロゲンの服用量を減らすか、薬の種類を変えることも検討してみましょう。

 

イライラ、憂うつ、乳房痛

プロゲストーゲンを補充する際は、持続的に服用するより周期的に服用する方が、副作用があらわれやすいと言われています。

一般的には月経前に起こる症状で、プロゲスト―ゲンを周期的に服用している女性のうちの2割程度が、イライラ、憂うつ、乳房痛などの副作用に悩まされています。これらの症状は、ホルモン補充療法を続けているうちに軽くなっていくものですが、症状が続くようなら、服用量を減らすか薬の種類を変えることで症状が軽くなることもありますので、クリニックで相談してみましょう。

 

出血

子宮を摘出している女性以外は、毎月錠剤や貼付剤の形でプロゲストーゲンを周期的に服用する必要がありますが、プロゲストーゲンを周期的に飲んでいる女性は、飲み終わった頃に消退出血が起こります。

プロゲストーゲンを飲み始めてすぐに出血が始まったり、飲んでいる途中の予期しない時期に出血があったりした場合には、医師に相談するようにしましょう。

 

体重増加

エストロゲン経口剤を服用している女性は、まれに体液貯留(いわゆる『むくみ』です)で体重が増えることがあります。

これは、服用量が多すぎることが原因である場合がほとんどなので、体重が増加した場合には、エストロゲンの服用量を減らしたり、非経口剤に変更したりすると、体液貯留が改善し、体重の増加を防ぐことができる場合があります。

 

頭痛

ホルモン濃度の変動で、片頭痛や頭痛などの症状があらわれることがあります。

経口剤はホルモン濃度の変動を引き起こしやすいことが原因と言われています。片頭痛や頭痛は、貼付剤などの非経口剤に変えると症状が軽くなることがあります。

 

「ホルモン補充療法の副作用」まとめ

以上、ホルモン補充療法の副作用についてご紹介しました。

ホルモン補充療法の副作用は、ほとんどの場合がホルモン補充療法を始めたばかりの頃にあらわれ、2~3カ月で治ります。

もし、これらの副作用がいつまでも消えないという場合には、薬の容量や種類を変えれば改善されることも多いので、医師に相談してみましょう。

 

なお、ホルモン補充療法は生涯にわたって受け続けることもできますが、5年以上続ける場合には乳がんや静脈血栓症や脳卒中のリスクが上昇すると言われています。

ただし、これらのリスクのほとんどは、ホルモン補充療法を受けているか否かにかかわらず、上昇するものです。

やみくもに副作用を怖がるのではなく、信頼できるクリニックで相談しながら、症状にあわせて治療法を検討していきましょう。